☆山口県側 ○益田市 最初に通る町。ここはまだ島根県。 付近に萩・津和野と大きな観光地が二つもあり、観光地としては弱い。 日程に余裕がない場合は通過しても良いかもしれない。  ・見処   益田市では7世紀の歌聖・柿本人麻呂と、水墨画の雪舟二人を宣伝している。   前者は神社に祭られ、後者は記念館が設けられている。  ・食べ物   アユとメロンが特産物。鮎は津和野と同じく、高津川のアユ。 ○島根県津和野町 日本を代表する『山陰の小京都』。自転車で走るくらいが丁度よい大きさ。 『美しい日本の歩きたくなるみち500選』に選定されている。  ・見処   文字通り小京都の名を持つだけあり、錦鯉と掘割を有する町並みは流石に美しい。   途中で鳥居の連続する太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ)からは町を見下ろせる。   他にも乙女峠のマリア聖堂や津和野カトリック教会、更には森鴎外と、一息つける落ち着いた雰囲気が漂う。  ・食べ物   津和野は水が綺麗なので、お茶/わさび/アユ/地酒などが名産品として育てられている。   城下町だったこともあり、茶道の文化から和菓子も美味しい。  ・天体観測   津和野町率の日原天文台では天体観測が可能。 ○萩市 島根県からさらに西へ。焼き物の萩焼で有名な町。 津和野経由とは別ルートとなるので、選定には注意が必要。  ・食べ物   冬から春にかけては白魚が天麩羅、踊り食いなどで味わえる。   夏みかん栽培も盛んで、こちらは春以降がベストな時期。   萩城跡近くの「萩夏みかん工房(年中無休)」では夏みかんジュースなどもアリ。  ・長州藩   萩といえば、高杉晋作や松下村塾が存在した長州藩。   歴史を感じることができるので大河好きの人にはオススメ。     ・萩往還(通称「維新街道」)   萩と山口市・防府市を結ぶ道。『美しい日本の歩きたくなるみち500選』に選定された。   現在では国道262号線として整備されているが、一部は旧来のまま残されている。 ○山口市 津和野町(国道9号)、萩市(国道262号)を過ぎると次に通るのはここ。 9号線と262号線は宮野温泉付近で合流し、山口市へと入ることができる。  ・山口市北部まで……付近はリンゴ農園もちらほら存在する。   ×道の駅「願成就温泉」    津和野から国道9号に入り、山口県に入ると置かれている。    温泉(入湯料500円)と地元の物産を楽しめるので、休憩所として使えるかと思われる。   ×古屋敷釣り堀    文字通りの釣り堀。山清水で育ったヤマメやイワナを釣るも食べるも自由。   ×長門峡(ちょうもんきょう)    山口県を代表する名勝。四季ごとの自然味あふれる渓谷として知られる。   ×宮野温泉    県道196号線沿いに位置する。入湯料100円と、かなり値段が抑えられている。  ・山口市中心部から   ×食べ物    山口県にしかない野菜「はなっこりー」がある(サイシンとブロッコリーの掛け合わせ)。    他にはういろう、海側へ出ればクルマエビを味わう事もできる。    皿うどんに似た「バリそば」は山口市のB級グルメとして名高い。   ×見処    国宝の瑠璃光寺五重塔がオススメ。室町中期で最も美しい建造物と呼ばれる。    ザビエルが来訪した記念としてザビエル記念聖堂も存在。    山口市は広い上に重要文化財も広く点在しているので、見どころも多い。    変わったところでは、南部に鋳銭司(すぜんじ)郷土館なる貨幣の資料館がある。   ×温泉    山口県一の温泉、湯田温泉が市のすぐ近くにある。    足湯が計6か所もあるので、お金を払わずとも温泉を楽しめる。疲れたらこちらへ。   ×自転車道    山口には複数の自転車道が存在する。そのうち二つは山口市から出ていて、    1本は西の秋芳洞まで、1本は南東に続き、瀬戸内海側の防府市へと抜けることができる。    秋吉台・秋芳洞観光をする時や、広島側へ抜ける時の道として使えるかも。    参考URL……http://www.c-able.ne.jp/~mtbook/map/index.html 【番外編・山口県下関市】 山口市より西、本州の最西端。時間とお金に余裕があれば、電車で行くのもアリかも。  ・ふく   下関ではフグが名産だが、地元では福にかけて「ふく」と呼ぶ。   辛子明太子もこの下関発祥で、他にはウニ、クジラ、アンコウなど、海産資源が揃う。  ・関門海峡とレトロと北九州   宮本武蔵と佐々木小次郎で有名な巌流島が数年前からブーム。   北九州までは電車で10分で移動できることもあり、セットでレトロな港町を売りだす。 ○防府市 山口市から広島県を目指し南東へ進むとこの市に出る。 他地域の山口や津和野が観光で強いのに対し、ここからは観光地としては弱くなる。 但し、B級グルメ品「防府みそ焼きマイマイ」はお腹に余裕があれば味わいたいところ。  ・みそ焼きマイマイ   山口県の美食グランプリ大会で優勝した、世にも珍しい味噌の焼きうどん。   五店舗でしか販売されていないが、どの店も味に特徴があるのでオススメ。  ・「はも」   ハモは防府の名産品。水揚高は多く、防府市内で比較的安価に美味しいハモを味わう事もできる。   但しシーズンは5月中旬から。  ・見処   日本三大天満宮として知られている「防府天満宮」がある。   三田尻塩田記念産業公園では塩づくり体験もできる。 ○周南市 工業都市であるが、意外な物が名産品として知られている。 ここから東と南に道が分かれ、東は下松市を経て岩国市へ直結。南は下松・光・柳井の小都市へ道が続く。 ※柳井市は白壁の町並みや金魚ちょうちんなどが並ぶ穏やかで綺麗な町だが、遠回りになるので注意。  ・フグ   周南市は隠れたフグの本場と言われており、美味しいフグを食べられる。   他にはハモやタコなども美味しい。もっとも、瀬戸内海ではどこでもタコが美味しい(←   近年流行のB級グルメでは「和牛すじポン酢」や「スペアリブ豚軟骨の煮物」がある。  ・おみくじとおっぱい   神社のおみくじは周南市で全国の7割が作られている。豆知識。   また、周南市の川崎観音は安産とお乳の観音様として知られる。   観音堂はおっぱい絵馬だらけと異様な光景なので、とりあえずメモしておく。 ☆広島県側 ○山口県岩国市 周南市から国道2号を通じて入ることができる。 主な町、観光地や名所が広島県側に集中しているため、ルート選定の際は十二分に注意されたし。  ・食べ物   箱寿司の一種で岩国寿司がある。レンコンやアジを酢飯で何段も挟む寿司で、見た目は色鮮やか。   他には茶がゆ、レンコン、大平(かしわの煮付け)が郷土料理として知られている。   レンコンを活かした「レンコンバーガー」がB級グルメのブームに乗って売りだされているらしい。  ・見処   前述の通り観光地が広島県側(錦帯橋付近)に集中している。   日本三名橋の錦帯橋は木造りの山なり橋。橋だが入場料のかかる、なんだかよく分からないが美しい橋だ。   付近には岩国城や、神の使いのシロヘビの展示場も。ヘビ好きは立ち寄ってみることを特にオススメしたい。   また、ここには海上自衛隊航空基地の資料館が存在する。面倒だが事前申請すれば見学が可能……らしい。  ・岩国から……。   この市を抜けると次の街からは広島県となる。ここより先は穏やかな瀬戸内海に沿っていくので、景色を楽しもう。 ○広島県大竹市 広島県に抜けて最初の街。国道2号線を抜けると4キロほどで抜け出てしまう。 和紙や包丁が特産品。 ○廿日市(はつかいち)市 宮島で有名な町。ここに来たらまずは宮島を訪れよう。  ・食べ物   カキ、アサリの他、宮島周辺ではアナゴ飯が有名(JR宮島口駅の駅弁の影響が大きい)。   島内へ行くと、実演販売を行うもみじ饅頭の店も、数多く見受けられる。揚げもみじ饅頭もある。  ・見処   やはり厳島神社が美しい。島内はサイクリングにもってこいだが、人に慣れた鹿が多いので注意。   他には紅葉谷公園やロープウェーも存在する。しゃもじの名産地なので、島内はしゃもじだらけ。  ・宮島へのアクセス   JR宮島口駅の近辺に港があり、船が高頻度で出港している。自転車賃を含め、片道270円。 ○広島市 お好み焼き、原爆ドーム、マンガ図書館と様々な物が揃う。  ・見処   広島といえば原爆ドームだが、それ以外の見処は宮島・岩国の存在と相まって、意外と少ない。   どちらかといえば美味しいものを食べ歩く方が得策。野球好きなら広島カープもあるけど。   変わり種では日本唯一の公立マンガ図書館が比治山に存在するので、書き加えておく。  ・市内での移動   広島市内、特に市の中心部である紙屋町周辺では歩行者の数が大変多い。   路面電車とバスも市内をかなりの高頻度で走っているので、十二分に注意して走行を。  ・お好み焼き   通称広島焼き。どこで食べても美味しいが、迷う人のためにお好み焼きの店ばかり集まる「お好み村」もある。   漬けものが好きな人は「広島菜」の漬物を食べてもOK。  ・海軍の軍港、呉   呉市では戦艦大和のミュージアムがある。余裕があればオススメしたいところ。